まっすぐに生きろ?

 私は娘たちにまっすぐに生きてほしいと思い、「お父さんは曲がったことは大嫌いだ。曲がっているものは水道の蛇口でも許せん」と言って育てました。

 私が世の中のいろいろな出来事に憤慨すると、長女は決まって「そんなことを、こんな日本の片隅でぶつぶつ言っていてもなにも変わらん」と言いました。次女は「それはそうだ。じゃー、どうすればいいんだ」と言いました。その都度、私は自分の非力を嘆きました。

 長女は結婚をして娘を授かりました。この間、娘と孫と3人でスーパーに買い物に行きました。娘が大きなサツマイモ(娘の大好物)をカゴに入れ損ねて床に落としてしまい、さつまいもが少し欠けてしまいました。私は「おい、こっちのと取り替えてしまえ」とうっかり言ってしまいました。案の定、長女は欠けたさつまいもを買って帰りました。(自分でやったことですから当たり前ですが・・・)

 次女は職場で、「それでは筋が通らない」と頑張っているらしいのです。私は「これでいいのだ」と自分に言い聞かせながらも、心のどこかで、二人に「もう少し柔軟でもいいんじゃないか」と言ってあげた方がいいのかなとも思うのです。

 でもきっと、今さらそんなことを言ったところで「曲がっているものは水道の蛇口でも許せん」と、言い返されるでしょうね。

 次女のかくし芸のひとつに、「ひとり水戸黄門」というのがあります。「越後屋、おぬしも悪よのぉ」。「いやいや、お代官様ほどではございません」。ヌッハッハッハッハァと、例のクライマックスシーンを一人で演じます。大笑いできます。でも実は、これも私の直伝なのです

 

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